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副業禁止の会社員でも「実績」は積める|報酬ゼロでAIの手伝いをする設計(就業規則の読み方つき)

ニューロユウト
published: 2026.09.09updated: 2026.09.09read: ~15min
副業禁止の会社員でも「実績」は積める|報酬ゼロでAIの手伝いをする設計(就業規則の読み方つき)

副業禁止・許可制の会社でも、報酬を受け取らなければ「手伝い」として実物を作れる場合があります。厚生労働省のガイドラインとモデル就業規則で「制限できる4類型」を確認したうえで、親族や知人の事業をAIで手伝い、納品物だけをポートフォリオとして積み上げる設計を、越えてはいけない線と実績の書き方まで整理しました。

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「副業禁止の会社なので、AIを覚えても使い道がありません」

この感想を、何度かいただきました。気持ちはよく分かります。学んでも試す場所がなければ、ただの趣味で終わってしまう。

20代後半・会社員の ユウト です。先に立場を明かしておくと、私の勤め先は副業が認められていて、この記事の設計が必要な立場ではありません。だからこそ、「うちは大丈夫でした」という体験談ではなく、制度の側から整理した記事にします。

結論を先に書きます。お金を受け取らなければ、それは「手伝い」です。 親族や知人がやっている事業を、AIを使って手伝う。報酬はゼロ。代わりに、作ったものだけを自分の実績として持ち帰る。副業解禁や転職のタイミングで効いてくるのは、金額ではなくこの納品物のほうです。

ただし、これは「報酬ゼロなら何をしてもいい」という話ではありません。越えてはいけない線があり、その線は法律ではなく、あなたの会社の就業規則に書いてあります。

!はじめにお断り

この記事は、厚生労働省が公開している一次情報をもとにした一般的な整理です。個別の可否は、あなたの会社の就業規則と、人事・労務の窓口にしか判断できません。 法的な助言ではないので、迷ったら必ず社内の正式な窓口か、専門家にご確認ください。また、公務員は民間の会社員とはまったく別の制度です(後述します)。

この記事で分かること
  • 民間の会社員の副業制限は、法律ではなく就業規則であること(厚労省の一次情報で確認)
  • 企業が副業を制限できる4つの類型と、その原文
  • 無報酬の手伝いが「副業」に当たるかは会社の定義次第。就業規則のどこを読むか
  • 報酬ゼロで手伝うときに越えてはいけない7本の線
  • AIで手伝える実物6種と、そのまま実績になる納品の形
  • 金額のない実績の書き方(作ったもの・期間・ツール・相手の言葉)

1. まず前提:会社員の副業制限は「法律」ではなく「就業規則」

ここを勘違いしたまま諦めている人が、かなり多い印象です。

民間企業に勤める会社員について、副業そのものを一律に禁止する法律はありません。 制限の根拠になるのは、会社ごとの就業規則です。

厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(平成30年1月策定/令和2年9月改定/令和4年7月改定)には、こう書かれています。

厚労省ガイドライン 1(2)より引用

「副業・兼業に関する裁判例では、労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは、基本的には労働者の自由であり、各企業においてそれを制限することが許されるのは、例えば、

① 労務提供上の支障がある場合
② 業務上の秘密が漏洩する場合
③ 競業により自社の利益が害される場合
④ 自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合

に該当する場合と解されている。」 (出典:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」/2026年9月9日閲覧)

同じガイドラインは、厚生労働省が示しているモデル就業規則についても触れています。

「厚生労働省が平成30年1月に改定したモデル就業規則においても、『労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。』とされている。」

さらに、企業側の対応としてこう書かれています。

「裁判例を踏まえれば、原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当である。 副業・兼業を禁止、一律許可制にしている企業は、副業・兼業が自社での業務に支障をもたらすものかどうかを今一度精査したうえで、そのような事情がなければ、労働時間以外の時間については、労働者の希望に応じて、原則、副業・兼業を認める方向で検討することが求められる。」

つまり国の方向性としては「原則は認める側」です。とはいえ、あなたの会社の就業規則が今そうなっていなければ、従うべきはあなたの会社の規則のほうです。国の方針を根拠に社内ルールを破っていい、という話にはなりません。

ニューロ

ここ、勘違いすると本当に危ないところ。「厚労省が原則自由って言ってるから」は、社内では通用しないんだ。使えるのは「うちの規則を読み直してもらえませんか」って交渉の材料としてだけだよ。

!公務員の方へ

公務員は、民間の就業規則ではなく国家公務員法・地方公務員法という別の制度が適用されます。この記事の前提は当てはまりません。公務員向けの解説はこちらの記事(別サイト)をご覧ください。

2. 「無報酬の手伝い」は副業に当たるのか

ここが今回の核心です。そして、この記事が出せる答えは1つしかありません。

答え:あなたの会社の「副業」の定義次第です

就業規則の副業条項が、何を対象にしているかで結論が変わります。

  • 報酬を得て他の業務に従事すること」と書いてある → 無報酬の手伝いは、文言上は対象外の可能性がある
  • 報酬の有無を問わず」と書いてある → 無報酬でも対象になる
  • 他の会社等の業務に従事すること」とだけ書いてある → 解釈の余地がある。会社に確認するのが安全
  • 事業の経営に関与すること」「役員に就任すること」を別に禁じている → 名義や出資が絡む形はアウト

厚労省のガイドラインも、労働者側がまずやることをこう書いています。

「労働者は、副業・兼業を希望する場合にも、まず、自身が勤めている企業の副業・兼業に関するルール(労働契約、就業規則等)を確認し、そのルールに照らして、業務内容や就業時間等が適切な副業・兼業を選択する必要がある。」

「まず、確認する」。ここから始めろ、と書いてあるわけです。

就業規則の副業条項を読む手順(5ステップ)

週末に30分で終わります
  1. 探す — 社内ポータルの就業規則から「副業」「兼業」「二重就職」「他の会社等」「自営」で検索する。副業条項は服務規律の章か、章末に置かれていることが多いです
  2. 形を見る — 全面禁止なのか、許可制(申請して承認が要る)なのか、届出制(出せばよい)なのかを確認する。近年は許可制・届出制が増えています
  3. 対象を見る — ここが本題。「報酬を得て」なのか「報酬の有無を問わず」なのか。この一語で結論が変わります
  4. 関連条文も見る — 秘密保持、競業避止、信用保持、勤務時間中の職務専念。副業条項より、こちらに引っかかるケースのほうが実は多いです
  5. 懲戒の章を見る — 違反したときに何が起きるかを、先に知っておく

読んでも分からないときは、「一般論として制度を教えてください」と人事に聞くのが正攻法です。ガイドラインにも「副業・兼業に係る相談、自己申告等を行ったことにより不利益な取扱いをすることはできない」と書かれています。とはいえ、社内の空気は会社ごとに違うので、そこは自己判断でどうぞ。

ニューロ

「聞いたら藪蛇になりそう」って気持ちも分かる。でも、黙って進めて後から発覚するほうが、確実に事故は大きくなるんだよね。

3. 越えてはいけない7本の線

就業規則を読んで「無報酬なら対象外そうだ」と判断できたとしても、まだ終わりではありません。ガイドラインが挙げた4類型は、副業条項とは別に効いてくるからです。

!この7つは、報酬ゼロでも守る
  1. 競業はやらない — 勤め先と同じ業種・同じ客層の事業は手伝わない。ガイドラインは「労働者は、一般に、在職中、使用者と競合する業務を行わない義務を負っていると解されている(競業避止義務)」としています
  2. 会社の情報は一切持ち出さない — 資料、顧客名、社内の言い回し、テンプレート。転用は論外ですし、記憶を頼りに再現するのも避けてください
  3. 会社の信用に触れない — 「◯◯社の社員がやっています」を看板にしない。手伝った先の発信で自分の勤務先が出ないよう、先に相手へ伝えておく
  4. 勤務時間内は絶対にやらない — 会社のPC・回線・スマホも使わない。ここは無報酬かどうかと関係なく一発でアウトになります
  5. 後払い・現物も「報酬」になり得る — 現金だけでなく、あとで払う約束、売上の分配、商品や割引での受け取り。全部やめておく。「報酬ゼロ」は、口約束も含めてゼロのときだけ成立します
  6. 意思決定者・出資者にならない — 事業の名義人、役員、共同経営者、出資者。ここに一歩でも入ると「手伝い」ではなく「自分の事業」になります。お金も出さない、判断もしない。やるのは作業だけ
  7. 健康と本業を壊さない — 4類型の1つ目「労務提供上の支障」がこれです。夜中まで手伝って本業のパフォーマンスが落ちたら、無報酬でも問題になります

5番と6番が、この設計のいちばん大事なところです。

なぜ「意思決定者にならない」が重要か

親族の事業を手伝うつもりが、いつのまにか値段を決め、取引先を選び、口座を握っている——という形になると、実態として自分が事業をやっていることになります。そうなると「無報酬の手伝い」という説明が成り立たなくなり、税務の論点も出てきます。

判断は事業主(=親族や知人本人)がする。自分は求められた作りものを作る。 この役割分担を、最初に口頭で確認しておいてください。

お金まわりの整理

税務については、ガイドラインにこう書かれています。

「なお、副業・兼業を行い、20万円を超える副収入がある場合は、企業による年末調整ではなく、個人による確定申告が必要である。

裏を返すと、報酬を一切受け取っていなければ、そもそも所得が発生しないので、この論点は立ちません。 それがこの設計の身軽さです。

ただし、現物や後払いを受け取ったり、他に収入があったりすると話が変わります。税務の最終判断は、税務署か税理士へ。 ここは記事で断言してよい領域ではありません。

4. AIで手伝える「実物」6種

では、無報酬の作業役として、具体的に何が作れるのか。AIがあれば、未経験でも形になるものを6つ挙げます。

親族・知人の小さな事業で、実際に足りていないもの
  1. ホームページ1枚 — 何屋で、どこにあって、いくらで、どう連絡するか。この4つが載った1枚がないお店は今でも普通にあります
  2. チラシ・メニュー表 — 文言をAIで整理して、レイアウトに流し込む。印刷は相手の負担で
  3. SNS投稿の一式 — 単発ではなく「週7本ぶんをまとめて作る仕組み」ごと渡す
  4. 業務マニュアル — 「この人しか分からない」作業を、聞き取ってAIで手順書に起こす。地味ですが、いちばん感謝されるやつです
  5. 問い合わせ返信の雛形 — 予約・見積もり・クレーム・断りの4パターン。毎回ゼロから書く時間が消えます
  6. 簡単な集計表 — 月別の売上、曜日別の来客、仕入れの推移。数字を並べるだけで、相手の意思決定が変わります

どれも共通しているのは、成果物が形として残ることです。相談に乗る、話を聞く、アドバイスする——これらは価値があっても、あとで見せられません。残るものを選んでください。

ニューロ

「何を手伝おうか」じゃなくて「何を渡そうか」で考えるのがコツ。渡せるものが決まると、やることが自動的に決まるんだ。

納品は「プロンプト一式+運用手順書」の形にする

ここでひと工夫。作ったものを渡して終わりにせず、相手がそのあと自分で回せる形にしてください。

具体的には、こういう1セットです。

  • 本体プロンプト(コピーして貼れば動くテキスト)
  • 入力の型(毎回どの材料を渡すか)
  • 出力サンプル(良い例と悪い例)
  • 運用手順(いつ・どの順で回すか)
  • 検品リスト(出す前に確認する項目)

この形にする理由は2つあります。1つは、相手が自走できるのであなたが延々と作業を抱え込まずに済むこと。もう1つは、この1セットがそのままポートフォリオになることです。誰かに見せるとき、断片的な成果物より「設計まで含んだ1セット」のほうが、圧倒的に伝わります。

中身が具体的にどれくらいの分量なのかは、実物を1セットまるごと公開した記事があるので、そちらを見てもらうのが早いです。

5. 金額のない実績を、どう見せるか

「報酬ゼロなら、実績に売上が書けない」。そのとおりです。でも、金額は実績の一部でしかありません。

金額がない代わりに書けるものが、4つあります。

金額なしの実績シート(4項目)
  1. 作ったもの — 何を、何点。「ホームページ1ページ/チラシ2種/問い合わせ返信の雛形4パターン」のように、数えられる形で
  2. 期間 — 「着手から公開まで3週間」「毎週日曜に1時間、2ヶ月」。かかった時間が分かると、依頼する側は見積もりが立ちます
  3. 使ったツール・やり方 — どのAIに何をさせて、どこを自分がやったか。ここを正直に書くほど、読む人の信頼は上がります
  4. 相手の言葉 — 「これで電話で毎回説明しなくてよくなった」の一言で十分。許可をもらって残しておく

そして、いちばん大事なのは正直に書くことです。

こう書けばいい

「親族が営む小さな事業を、無報酬でお手伝いした際に作ったものです。ホームページ1ページ、チラシ2種、問い合わせ返信の雛形4パターン。着手から公開まで3週間。文章の下書きはAIで作り、事実確認と最終調整は自分で行いました。掲載は本人の許可を得ています。」

「無報酬」「親族」を隠さない。ここを盛ると、あとで必ず崩れます。逆に正直に書くと、「お金をもらっていないのにここまでやる人」という読まれ方をします。悪くない読まれ方だと思います。

!出す前に必ず確認すること

相手の事業の情報(屋号・写真・数字)を実績として外に出すときは、必ず本人に許可を取ってください。 「実績として見せてよいか」「屋号は出してよいか、伏せるか」の2点です。無報酬だからこそ、ここは丁寧に。

この実績が効いてくる場面は、主に3つです。社内で副業が解禁されたとき(すぐに動ける手持ちがある)、転職や社内異動のとき(AIを使えると言うより、使って作ったものを見せられる)、そして将来まとまった仕事を受けるとき(最初の1件が「初仕事」でなくなる)。

6. 私の場合

最後に、自分の話を少しだけ。

副業が認められている会社にいるので、この記事の設計を必要としたことはありません。でも、最初の半年は5つ試して売上が合計300円という状態でした。その話は別記事にまとめてあります。

7ヶ月目に「置いて待つ」形をやめて、頼まれたものを作る形に切り替えたとき、いちばん効いたのは手元に納品物があったことでした。金額がついていなくても、「こういうものを、こういう手順で作れます」と見せられる状態だったこと。それが、お金をもらう前の練習になっていました。

ニューロ

だからね、報酬ゼロの期間って、遠回りじゃないんだ。むしろ、最初の1件でいきなりお金をもらうより、ずっと心臓に優しい順番だと思うよ。

順番としては、①就業規則を読む → ②手伝える相手を1人決める → ③渡すものを1つ決める → ④作って渡す → ⑤実績シートに4項目書く。この5ステップです。①を飛ばさないでください。そこだけが、この記事でいちばん譲れないところです。

まとめ

この記事のまとめ
  • 民間の会社員の副業制限は法律ではなく就業規則。厚労省ガイドラインは裁判例を踏まえ「労働時間以外の時間の使い方は基本的に労働者の自由」とし、制限できるのは労務提供上の支障/秘密の漏洩/競業/名誉・信用の4類型としている
  • ただし無報酬の手伝いが「副業」に当たるかは会社の定義次第。「報酬を得て」か「報酬の有無を問わず」か、就業規則の一語を先に読む
  • 越えない線は7本。競業・秘密・信用・勤務時間内・後払いや現物・意思決定者や出資者にならない・本業を壊さない
  • AIで作れる実物はHP/チラシ/SNS一式/マニュアル/返信の雛形/集計表。「プロンプト一式+運用手順書」の形で渡すと、そのままポートフォリオになる
  • 実績は作ったもの・期間・ツール・相手の言葉の4項目で書く。「無報酬・親族」は隠さない
  • 公務員は別制度。個別の可否は就業規則と人事へ。税務は税務署・税理士へ

副業禁止は、「何もできない」という意味ではありません。お金を受け取る動きが止まっているだけで、作る動きは止まっていない。 作ったものは、規則が変わった日にそのまま使えます。

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それでは、また別の記事で。

―― ユウト

※本記事は一般的な情報提供であり、法的・税務的な助言ではありません。副業・兼業の可否は各社の就業規則や労働契約によって異なるため、実際の判断は必ず勤務先の就業規則と人事・労務の窓口、必要に応じて専門家にご確認ください。引用した厚生労働省の資料は2026年9月9日時点で公開されているものです。成果には個人差があり、特定の収益・成果を保証するものではありません。

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この記事を書いた人

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ユウト

20代会社員 / AI副業で月100万円到達

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